Q1:痛みがひどい真っ最中に、歯医者へ行けばその日のうちに抜歯してもらえますか?
A1:原則として、強烈な痛みや腫れがある急性期に即日抜歯を行うことはありません。組織に強い炎症があると麻酔薬(局所麻酔液)が酸性環境によって中和され、麻酔が極めて効きにくいためです。また、炎症部位の血管拡張により術中・術後の出血が止まらなくなったり、抜歯創から血流を介して細菌が全身へ拡散する危険性があります。初診時は患部の洗浄、抗生物質や消炎鎮痛薬の処方、必要に応じた排膿切開を行い、炎症が落ち着いた数日から数週間後に安全を期して抜歯手術を行うのが標準的な治療手順です。
Q2:親知らずを抜歯した後の痛みのピークはいつ頃訪れますか?
A2:手術時の麻酔が切れる「抜歯後2時間〜当夜」に最初の強い痛みが生じます。その後、生体の創傷治癒反応に伴う腫れと疼痛の最大ピークは「術後24時間から48時間(2日目〜3日目)」にかけて訪れます。骨を削る難抜歯でなければ通常は3日目以降から急速に沈静化し、約1週間で抜糸する頃には日常生活に支障のないレベルまで治まります。もし術後3日〜5日を過ぎてから拍動性の激痛が強まり、骨が露出して異臭がする場合は「ドライソケット(抜歯窩治癒不全)」の疑いがあるため、直ちに再受診してください。
Q3:親知らずの抜歯はすべて健康保険が適用されますか?
A3:親知らずの抜歯手術、事前のパノラマレントゲン撮影や歯科用CT検査、投薬はいずれも「病気の治療」と見なされるため、公的医療保険(保険適用)の対象となります。3割負担の場合、窓口での支払いは単純抜歯で2,000円〜3,000円前後、難度の高い横向きの埋伏抜歯でもCT検査を含めて7,000円〜10,000円前後に収まるケースが一般的です。ただし、歯科医院の設備や完全予約制の自由診療専門クリニックを受診した場合、あるいは静脈内鎮静法などを自費オプションとして追加した場合は全額自己負担となるため、事前確認が不可欠です。