「本当に黒く塗るだけで眩しさが消えるのか? プラシーボ(思い込み)効果ではないのか?」という疑問は、スポーツ科学の世界でも長年議論されてきました。この疑問に対し、明確なエビデンスを提示したのが米国の研究チームです。
米国ニューハンプシャー大学のブライアン・デブロフ(Brian DeBroff)博士とパトリシア・パハク(Patricia Pahk)博士らによる眼科学的研究では、被験者を「アイブラック塗布群」「アイブラックシール貼付群」「透明ワセリン塗布群(コントロール)」「未処置群」に分け、屋外の直射日光下で標準的なPelli-Robsonコントラスト感度チャートを用いた厳密な視覚テストを実施しました。その結果、アイブラックのスティックタイプを使用したグループにおいて、統計的に有意なコントラスト感度の向上が確認されたのです。
興味深いことに、透明なワセリンを塗ったグループでは皮膚の光沢が増したことでグレアが悪化し、視覚機能が低下しました。つまり、目の下の皮膚が反射板化することを防ぎ、光を「吸収」させる黒色の層を作ることが、ボールの輪郭や縫い目の回転を識別する能力を科学的に押し上げることが立証されています。