玖村将史のキャリアを語る上で絶対に外せないのが、現王者・金子晃大との激闘の歴史です。両者はこれまで3度にわたって拳を交え、そのいずれもがハイレベルな攻防としてK-1の年表に刻まれています。
初対決では玖村が卓越した試合巧者ぶりを発揮して金子に初黒星を付けましたが、その後タイトルを賭けた再戦・三度目の決戦では、金子の凄まじい前進力と破壊力に屈し、僅差の判定で苦杯をなめました。特に延長ラウンドまでもつれ込んだタイトルマッチの試合結果は、立ち技格闘技界で「どちらの手が上がってもおかしくない」と大論争を巻き起こしたほどです。
なぜ玖村将史はここまで強いのか。そしてライバルとの差はどこにあるのか。主要スタッツと試合内容を客観的な指標で比較検証します。
表のデータが裏付ける通り、玖村の特異点は「相手の強打をミリ単位で見切り、最小限の力で最大のダメージを与えるカウンター技術」にあります。金子戦での敗北も、決して技術で圧倒されたわけではなく、ジャッジの好むアグレッシブネスの評価基準においてわずかに後れを取ったに過ぎません。