マダニに噛まれたら絶対引くな!命を守る受診科と危険な症状の真相にまつわる最新トピックを詳しく紐解きます。
マダニそのものの咬傷による局所的な腫れ以上に警戒しなければならないのが、マダニが媒介する重篤な感染症です。代表的な3大感染症である「SFTS」「日本紅斑熱」「ライム病」は、潜伏期間や現れる症状、危険度が大きく異なります。
感染症名・病原体潜伏期間と主な初期症状重症化リスク・死亡率編集部の見解・留意点SFTS(重症熱性血小板減少症候群)
SFTSウイルス潜伏期間:6〜14日
38℃以上の発熱、嘔気、嘔吐、腹痛、下痢、強い倦怠感致死率:10〜30%
血小板・白血球の急減、多臓器不全、意識障害有効な特異的抗ウイルス薬が極めて限定的。西日本中心だった発生報告が東日本や北日本へも拡大しており全国的な警戒が必要。日本紅斑熱
リケッチア(細菌の一種)潜伏期間:2〜8日
突然の高熱、頭痛、手足から体幹へ広がる米粒大の紅斑致死率:1〜3%前後
放置や発見遅延により播種性血管内凝固(DIC)に移行早期に適切なテトラサイクリン系抗菌薬を投与できるかが生死を分ける。刺し口(かさぶた)の発見が診断の決め手。ライム病
ボレリア(真正細菌)潜伏期間:3〜32日
噛まれた跡を中心に環状に広がる紅斑(遊走性紅斑)重症化:慢性関節炎、顔面神経麻痺など
致死率は低いが後遺症のリスクが高い主に山間部や高原地帯(本州中部以北や北海道)で多くみられる。ターゲット状の紅斑拡大が見られたら即受診が必要。
特にSFTS(重症熱性血小板減少症候群)は、国立感染症研究所や厚生労働省の報告でも致死率が10〜30%と極めて高く、高齢者を中心に毎年多くの重症化・死亡事例が確認されています。有効なワクチンはなく、対症療法が治療の中心となるため、感染機会そのものを防ぎ、噛まれた後の早期対応を徹底することが何よりも重要です。