かつて安価なトレンド服が並んでいたショッピングストリートには今、明確な地殻変動が起きている。目立つのは、徹底してセレクトされたアーカイブ・ヴィンテージショップと、廃棄衣料を再構築するアップサイクルブランドの台頭だ。
若者たちは単に「流行っているもの」を着ることを拒み始めている。ミリタリーウェアを解体して仕立て直したジャケットや、80年代のデッドストックにハンドペイントを施した一点物。弘大の路地裏に佇むショップのオーナーは、「他人のタイムラインと同じ格好をすることへの退屈さが、古着やカスタムピースへの熱狂を生んでいる」と語る。ファストファッションの消費速度に対する静かな抵抗が、この街のドレスコードになりつつある。