大森という強烈な太陽の周りを回る惑星――かつて彼らはそう見られることもあった。だが現在の若井滉斗(Gt)と藤澤涼架(Key)の存在感は、そうした外野の評を完全に過去のものにしている。
結成当初からの盟友である若井は、テクニカルでありながら歌心あふれるギターフレーズで楽曲の骨格を支える。ステージ上でのアグレッシブなパフォーマンスとは裏腹に、リハーサルでは誰よりも細かく音の粒を整える職人気質を持つ。リズム隊が不在となったフェーズ2において、若井のギターはベースラインの役割まで意識した重層的な響きを獲得した。
一方、最年長としてバンドを包み込むのが藤澤だ。クラシックの素養を感じさせる流麗なピアノから、エレクトロニックなシンセサウンドまで、楽曲に彩りと奥行きを与える鍵盤の魔術師。ステージで見せる満面の笑顔はバンドの精神的支柱であり、視覚的なアイコンとしても欠かせない。大森の尖った衝動を、若井が研ぎ澄まし、藤澤が温かく広げる。この絶妙な三角形こそが、現体制の揺るぎない基盤だ。