当時の音楽雑誌やテレビ画面に映し出された彼は、まさに90年代ロックの理想像そのものだった。クールな目元と肩まで伸びた黒髪、端正な顔立ち。ビジュアルの美しさだけでファンを魅了するには十分すぎる存在だった。
だが、彼の魂が向かっていたのは洗練されたポップスマーケットではなく、アメリカのグランジ/オルタナティブ・ロックの世界だった。特にニルヴァーナのカート・コバーンに強いシンパシーを寄せていた彼は、商品として消費されるアイドル的扱いに激しい抵抗感を抱いていた。綺麗に整えられた歌声ではなく、魂の叫びを、歪んだギターとともに吐き出したい。その強烈な自我が、当時の圧倒的なパフォーマンスの原動力となっていた。