日本マクドナルドは2024年1月、長年愛されてきた「サイドサラダ」の販売を同年1月23日をもって終了することを突如発表しました。この一報は、昼休みのビジネスパーソンから健康に気を使うファミリー層まで幅広い層に衝撃を与え、「マックのサラダがなぜなくなったのか」という疑問がネット上を駆け巡りました。
日本マクドナルド公式発表では、終売の理由について「お客様のニーズに合わせたメニュー展開の見直しの一環」と簡潔に説明されるにとどまりました。しかし、流通関係者やフードビジネス専門家の証言を照合すると、その水面下には極めてシビアな経営効率化とサプライチェーンの限界が存在していました。
最大の要因は、レタスやパプリカといった生鮮野菜の仕入れコスト高騰と品質維持のハードルです。気候変動による天候不順で国産葉物野菜の相場が乱高下するなか、全国約3,000店舗へ均一な鮮度を保ったまま生野菜を毎日配送する物流コストは限界に達していました。さらに、生野菜は消費期限が極めて短く、売れ残れば即座に廃棄ロスとなるリスクを抱えています。
加えて、店舗オペレーションの負荷軽減も大きな引き金となりました。限られた厨房スペースにおいて、冷蔵保管が必要なサラダカップを常備し、ドレッシングの賞味期限を管理する作業は、ピーク時の回転率を落とす要因でした。ファストフードの根幹である「スピード提供」と「フードロス削減」を両立させるため、経営陣が生鮮サラダの切り捨てを決断したというのが真相です。