Q1:蛾の羽についている粉(鱗粉)に毒はある?触ったら失明する?
A1:一般的な蛾の鱗粉そのものに失明を招くような強い毒性はありません。主成分はキチン質というタンパク質で、羽の撥水性や飛行効率を保つ役割を持っています。ただし、チャドクガなど一部の有毒種は成虫の体や羽にも微細な毒針毛が付着しているため、触れると皮膚炎を起こすリスクがあります。また、目に入ると物理的な角膜刺激となるため、触った手で目をこすらず速やかに水で洗い流すことが大切です。
Q2:なぜ蛾は街灯や蛍光灯の明かりに集まってくるの?
A2:夜行性の蛾は本来、月や星などの無限遠にある光源に対して一定の角度を保って直線飛行する「光走性(天体コンパス)」を利用してナビゲーションを行っています。しかし、人工の灯火が近くにあると、光との角度を一定に保とうとするあまり、光源を中心とした対数螺旋を描いて吸い寄せられるように突入してしまいます。これが「飛んで火に入る夏の虫」の科学的メカニズムです。
Q3:部屋の中に蛾が侵入してきたときの安全で確実な追い出し方は?
A3:叩き落とそうとすると暴れて鱗粉が飛び散るため、部屋の照明を消し、窓の外の明かり(外灯やベランダの光)に向けて誘導するのが最も効果的です。日中であれば窓を1箇所だけ開け、暗がりから明るい方へ自然に出ていくのを待ちます。急ぎの場合は、透明なプラスチックカップやクリアファイルを静かに被せて捕獲し、外へ逃がすのが安全です。
Q4:幼虫の毛虫を見かけたとき、毒があるかどうかを簡単に見分ける方法は?
A4:一見して100%判別するのは専門家でも困難ですが、注意すべき危険種には特定の木につく傾向があります。ツバキ、サザンカ、チャノキに群生する黄色〜黒色の毛虫(チャドクガ)や、カキ・ウメ・サクラの葉裏にいる鮮やかな黄緑色でトゲを持つ毛虫(イラガ)は絶対に触れてはいけません。見分けがつかない毛虫は「素手では絶対に触らず、割り箸等で処理する」が鉄則です。