メディアミックス作品において避けて通れないのが、原作漫画とアニメ放送における表現の差異や規制の問題です。『五等分の花嫁』においても、制作スタジオの変遷や放送コードに伴う興味深い演出の違いが見られます。
1期(手塚プロダクション制作)と2期(バイブリーアニメーションスタジオ制作)の作画比較を行うと、アプローチの違いが浮き彫りになります。1期は原作初期の柔らかく素朴な線画をベースにしつつ、肌の陰影や光の反射をリアルに描写していました。一方、2期ではキャラクターデザインが全体的にスタイリッシュかつ丸みを帯びたフォルムへ刷新され、太もものグラデーションや髪の透明感が一段と強調されています。
テレビ放送時における規制や修正に関しては、過度な光線(いわゆる謎の光)や濃すぎる湯気で画面全体を隠すような極端な処置はほとんど行われていません。これは元々のコンテ段階から「隠す必要のある過激なアングルを最初から設計しない」という計算が働いているためです。パッケージ版(Blu-ray/DVD)においても、規制解除による下着の追加露出といった仕様変更はなく、作画クオリティのブラッシュアップや線の精緻化が中心となっています。