情報が錯綜しやすいネットコミュニティにおいて、同センターに関する顕著な誤解が2つあります。
第1の誤解は、「公益財団法人だから民間の動物病院より治療費が大幅に安いのではないか」という思い込みです。公益法人認定は、利益配分の禁止や獣医学術研究・教育への資金投下を義務付けるものであり、個々の医療サービスを無償化・低廉化する制度ではありません。自由診療である日本の動物医療において、数億円規模の放射線治療装置(リニアック)やCT機器を維持・更新し、24時間専門スタッフを常駐させるためのコストは適正に請求されます。公的医療保険の効かないペット医療において「公益=格安」ではない点に留意が必要です。
第2の誤解は、「夜間救急は予約なしで誰でも何でも診てくれる」という過信です。夜間帯は当直スタッフの人数が限られており、重症患者の蘇生処置が重なった場合、電話連絡なしで直接来院しても直ちに対応できないケースがあります。必ず事前に電話でペットの種別、年齢、現在の呼吸状態や意識レベルを伝え、受け入れ態勢が整っているかを確認することが命綱となります。