ネット上の情報では「金はインフレ時に必ず上がり、絶対に損をしない資産である」といった単純化された言説が散見されますが、これは明らかな誤解です。金価格にも数年単位の下落サイクルや長期停滞期が存在します。
特に注意すべき盲点は、為替の円高リスクです。仮にドル建て金価格が上昇トレンドを維持していても、日米金利差の縮小などで急激な円高・ドル安が進行した場合、日本円換算での資産評価額は目減りするケースがあります。国内投資家は「金そのものの強さ」と「為替の変動幅」の掛け算でリターンが決まる構造を常に意識しなければなりません。
【プロの結論】金投資をおすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
これらを踏まえた上で、現在の金市場に対するアプローチの判断基準を提示します。
【金投資をおすすめできる人】
- 資産全体の5〜15%程度を目安に、通貨危機や株式市場の暴落に備える分散投資を行いたい人
- 毎月の純金積立など、ドルコスト平均法を活用して時間分散を図れる長期投資志向の人
- 世界情勢の地殻変動や長期的なインフレヘッジとして実物資産を保有したい人
【購入に慎重になるべき人】
- 短期的なキャピタルゲイン(値上がり益)だけを狙って全資産を一括投入しようとしている人
- 配当金や利息による定期的なインカムゲインを重視する人(金は利息を生みません)
- 急激な円高局面での一時的な含み損に精神的耐性を持てない人