かつて車検証シールの貼る場所は「前方から見やすい位置」としてルームミラー裏の中央上部が主流でした。しかし国土交通省による道路運送車両法施行規則の改正により、「運転者席側上部で、前方かつ運転者席から見やすい位置」へと明確に指定されています。右ハンドル車であれば、運転席から見てフロントガラスの「右上(外から見ると左上)」が指定位置です。
位置が変更された最大の理由は、ドライバーによる「車検満了日のうっかり忘れ(車検切れ運行)」を撲滅するためです。旧来のミラー裏では運転席から有効期限が死角に入りやすく、満了日を把握しないまま無車検で走行してしまうトラブルが多発していました。視界の端に常にシールが入る配置へ変更することで、日常的な認知を促す狙いがあります。
さらに、2023年1月から順次導入された「電子車検証」の仕様変更も深く関係しています。従来の紙の車検証と異なり、電子車検証の券面には有効期間の満了日が印字されていません。詳細を確認するにはICタグを専用アプリで読み取る必要があり、日常の運転時にパッと目視で期限を確かめられる車検証シールの役割がこれまで以上に重要視されています。