藤虎の真価と大胆不敵な決断力が遺憾なく発揮されたのが、聖地マリージョアで開催された世界会議(レヴェリー)での一幕です。サカズキから「麦わらとローの首を取るまで海軍基地への入港禁止」を言い渡されていた藤虎は、あろうことか天竜人の居住区である聖地へ単身乗り込みました。
そこで勃発したのが、バーソロミュー・くま奪還と天竜人への宣戦布告を目的に奇襲を仕掛けた革命軍軍隊長たち(サボ、カラス、モーリー、リンドバーグ)との衝突です。神々の地で大将2名が迎え撃つという非常事態の最中、藤虎は衝撃の行動に出ます。なんと、天竜人の所有物として虐待されていた「奴隷たちの解放」を陰でアシストしたのです。
これに激怒したのが緑牛(アラマキ)でした。天竜人の絶対性を狂信的に擁護する緑牛にとって、藤虎の振る舞いは明白な反逆行為であり、怒り狂った2人は聖地内で「殴り合いの大喧嘩」に発展しました。のちにサカズキのもとへ「藤虎が奴隷逃走を手引きしたことで、緑牛と派手にやり合っていた」という報告が届いた際、海軍上層部には激震が走っています。
藤虎が革命軍を意図的に逃がした理由は明白です。彼にとって「人倫に反する奴隷制度」こそが直視に耐えない凶悪そのものであり、たとえ敵対する革命軍であっても、無実の人命を救う目的が合致するならば利用を躊躇しないプラグマティズムを備えているからです。