愛媛・松山「三津浜焼き」の真実!広島風との違いと名店を徹底解剖

愛媛・松山「三津浜焼き」の真実!広島風との違いと名店を徹底解剖

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松山市西部に位置する三津浜地区は、中世より伊予の海の玄関口として栄えた港町です。三津浜焼きの歴史と発祥の経緯を紐解くと、そのルーツは大正から昭和初期にかけて庶民の間で親しまれた「一銭洋食」に行き着きます。当時、水で溶いた小麦粉を薄く伸ばしてネギや削り粉をのせて焼いたおやつ感覚の軽食が、戦後の復興期を経て主食級のボリュームを持つ独自の鉄板料理へと進化していきました。

瀬戸内海を挟んだ対岸の広島とは古くから海上航路(松山・広島航路)で緊密に結ばれており、人や物資の往来に伴って「重ね焼き」の調理法や食文化が自然な形で交流しました。しかし、三津浜では独自の発展を遂げます。港湾労働者や造船関係者、市場で働く人々が短時間で効率よく高カロリーな食事を摂取できるよう、麺を加えた「台付き(そば・うどん入り)」が定着し、現在に至る力強いスタイルが確立されました。

地元有志による「三津浜焼き推進プロジェクト」の公式資料によると、地域の伝統的な味覚を守り伝える指標として「三津浜焼き10ヶ条」が制定されています。そこには、生地を薄く丸く伸ばすこと、魚粉(削り粉)を使うこと、あらかじめ味付けした麺を乗せること、牛脂(脂かす)を加えること、そして二つ折りにすることなどが明記されており、単なるお好み焼きの亜種ではない独立した郷土料理としての矜持が示されています。

山崎 陸
著者

山崎 陸

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