「乳首ドリル」がこれほどまでに人々の記憶に刻まれる最大の理由は、耳に残る音楽的なリズムと、完璧なコール&レスポンス構造にあります。公式YouTube「吉本新喜劇チャンネル」で公開されている「ドリルすんのかいせんのかい講座」(動画尺5分10秒)でも、その一連の流れは厳密な手順として体系化されています。
舞台上での標準的な展開と、ファンの間で暗誦される「乳首ドリルのセリフ全文」は以下のルーティンで進行します。
すち子が威嚇するように構え、吉田の身体の各部位をリズミカルに叩きながら間合いを詰めていきます。
すっちー「つま先、つま先、つま先、アゴ!」
吉田「つま先、つま先、つま先、アゴ!……痛い痛い痛い!」
すっちー「脇、脇、脇、脇、乳首!」
吉田「脇、脇、脇、脇、乳首!……痛い痛い痛い!」
ここで、すっちーがライフル銃を構えるような独特のポーズを取り、吉田の乳首めがけて棒を高速で捻り込みます。
吉田「乳首ドリルすな!」(1発目)
吉田「乳首ドリルすな!」(2発目)
吉田「乳首ドリルすな!」(3発目)
吉田「ドリルすな!」
吉田「すな!」
吉田「すな!」
吉田「……すな、すな、すな!」
すっちーが突如として棒を下ろし、何食わぬ顔で明後日の方向を向いて棒を構え直します。その肩透かしに対して、吉田が身体全体を反らせて絶叫します。
吉田「ドリルせんのかーーーーい!」
この一連の「乳首ドリルのやり方」における妙味は、突く側と突かれる側の主客が反転する瞬間にあります。「すな(するな)」と必死に拒絶していたはずの吉田が、いざ攻撃を止められると「なぜやらないのか」と強烈に要求してしまう矛盾。人間の認知のズレを突いたこの展開こそが、Masaya Kinoshita氏のコラム等でも指摘されているパンチライン「ドリルせんのかい」の心理的カタルシスを生み出しています。