Q1:電気代を安くしたい場合、既設の誘導モータをすべて同期モータに交換すべきですか?
A1:一概にすべて交換すべきとは言えません。定格負荷で24時間365日フル稼働するコンプレッサーや送風機であれば、IE5クラスの同期モータ(PMSM)への更新で大きな省エネ効果が得られ、数年で元が取れます。しかし、稼働率が低い設備や軽負荷運転が多いラインでは、専用インバータ導入を含むイニシャルコストを回収するのに10年以上かかるケースもあります。年間稼働時間と負荷率を試算した上での個別判断が鉄則です。
Q2:電験3種(機械科目)で出題される「すべり」と「トルク」の計算で落とせないポイントは?
A2:同期速度 $N_s = 120f / P$ の公式と、すべり $s = (N_s - N) / N_s$ の基本変形は確実に暗記してください。さらに、誘導機のトルクは「二次入力 $P_2$ と同期角速度 $\omega_s$ の比($T = P_2 / \omega_s$)」で表され、比例推移によって「二次抵抗 $r_2$ を大きくすると最大トルクの発生するすべりが移動する(最大トルク自体は変化しない)」という原理特性が最頻出ポイントです。
Q3:同期モータはインバータが壊れたら商用電源で回せますか?
A3:原則として回せません。同期モータはステータ磁界の速度とロータの速度を完全に一致させて起動する必要があるため、商用周波数(50Hz/60Hz)の電源をいきなり直結すると、ロータの慣性が追従できず激しい振動を発して停止(脱調)します。商用直入れでの非常運転が想定される設備では、始動用かご型巻線を内蔵した特殊な同期モータを用いるか、誘導モータを選択する必要があります。