育児メディアやSNSのコミュニティを調査すると、雨の日や外出困難時における3歳児の保護者の声には共通する切迫感があります。「家の中を走り回って物を壊しそう」「夕方になると機嫌が悪くなり大泣きする」「寝かしつけに2時間以上かかる」といった嘆きは、決して個々の家庭の育て方の問題ではなく、3歳児特有の生体エネルギーと発達要求の表れです。
こども家庭庁が定める保育所保育指針においても、3歳児クラス(満3歳児)の保育のねらいとして「身体を動かすことの楽しさを味わい、自分の身体を思い通りに動かす力を育てる」「象徴機能(見立て・つもり)の発達とともに、身近な環境と主体的に関わる」ことが明記されています。つまり、3歳児にとって体を動かし、手先を使って何かを創造することは、呼吸と同じくらい不可欠な生理的欲求なのです。
現場の保育士への取材によると、園では天候不良時でも午前中に必ず「ダイナミックな粗大運動」を取り入れ、給食前の静かな時間に「集中を促す微細運動や絵本」を配置する二段階のリズムを構築しています。家庭内でもこのリズムを取り入れるだけで、夕方のぐずりや夜の寝苦しさは劇的に改善されます。