VNL2024がこれほどまでに熱を帯びた最大の背景には、パリオリンピック出場権獲得条件の過酷さにありました。2026年の五輪予選(OQT)で出場枠を取り逃がした日本は、VNL2024予選ラウンド終了時点の「FIVB世界ランキング」によって残りの切符を争う背水の陣を敷いていたのです。
FIVBのランキングシステム(アルゴリズム)は、格下の相手に1セットでも落とすと大量の減点を受け、格上に勝利すると大幅に加点される極めてシビアな設計でした。予選開幕前の日本は世界ランキング9位。1試合の敗北が五輪絶望に直結する重圧の中、初戦でトルコから約+9.9ポイントを獲得したのを皮切りに、着実にポイントを積み上げました。
中国とのアジア最上位争い、そしてカナダやオランダの追撃を振り切る過程で、福岡ラウンドの韓国戦終了時点で世界ランキングポイント322.62に到達。アジア最上位枠でのパリオリンピック出場を自力で確定させ、チームはプレッシャーから完全に解放されて決勝トーナメントの爆発へと繋げました。