雑誌をファイルに収める前段階として、最も神経を使う作業が「解体」です。ハサミやカッターで無理やり切り落とすと、ノド(綴じ代)ギリギリに印刷されたアイドルの表情や手足が切断されてしまい、取り返しのつかないダメージを残します。熟練の現場取材記者やコレクターが実践する、誌面を1ミリも欠損させないアイドル誌解体保存のコツを解説します。
まず、雑誌の製本様式を「無線綴じ(背表紙を糊で固めたタイプ)」と「中綴じ(中央をホチキスで留めたタイプ)」の2つに見極めます。
中綴じ雑誌(TV情報誌などに多い)の場合は、中央の針金をマイナスドライバーや専用のリムーバーで丁寧に起こし、針金を完全に引き抜くだけで、見開きページを傷つけずに1枚ずつ分離できます。
一方、Myojoや女性ファッション誌などの分厚い無線綴じ雑誌には「熱剥離法」が圧倒的な効果を発揮します。家庭用ドライヤーの温風、または当て布の上から軽く低温アイロンを背表紙の糊部分に30秒〜1分ほどあてると、製本用ホットメルト接着剤が軟化します。糊が柔らかくなった瞬間に、表紙側からページを優しく引っぱると、糊残りなく綺麗に剥がれ落ちます。この下処理を行うことで、横幅を最大限に生かした状態のまま雑誌切り抜き収納法へと移行することが可能になります。