SNSやネット相談コミュニティを調査すると、「鮮血なら痔だから放置して大丈夫」「痛みがない血便は一時的な切れ痔」といった誤った認識が根強く残っています。
しかし、消化器専門医や内視鏡指導医の現場証言によると、この「鮮血=痔」という思い込みこそが最も危険な落とし穴です。大腸の出口に近いS状結腸や直腸にポリープやがんが存在する場合、そこからの出血は肛門からの距離が極めて短いため、痔と全く見分けがつかない鮮紅色になります。
「市販の注入軟膏を使って一時的に出血が止まったから完治した」と自己判断する患者も多く見られますが、出血が一時的に引いただけで病変自体が消失したわけではありません。過去の内視鏡検査歴が3年以上空いている方や、40歳以上で一度も大腸カメラを受けたことがない方は、出血の性状を問わず専門医の診察を受ける必要があります。