スンデ(순대)とは、一般的に豚の小腸の中に春雨(タンミョン)、豚の血(ソンジ)、もち米、香味野菜(ネギ、ニンニク、エゴマの葉など)を詰め、調味して蒸し上げた韓国の伝統的な加工肉料理です。その黒褐色を帯びた独特の色合いは、具材の結着剤および風味づけとして用いられる豚の血に由来しています。
西洋における「ブーダン・ノワール(フランス)」や「ブラックプディング(イギリス)」と同じく、世界各地に存在するブラッドソーセージ(血液を用いた腸詰め)の系譜に位置づけられます。しかし、ヨーロッパのソーセージが肉主体であるのに対し、韓国の庶民派スンデは春雨やもち米が主原料の過半を占める点が決定的な特徴です。これにより、肉々しい重厚感ではなく、モチモチ・ぷるぷるとした軽やかな弾力と淡白なコクが生まれます。
朝鮮王朝時代の料理書にも豚や牛の腸を使った料理の記録が残されており、元々はハレの日の高級料理でした。朝鮮戦争以降の食糧難の時代に、安価でボリューム感のある春雨を具材の中心に据える現在のスタイルが屋台文化とともに定着し、庶民の日常食として広く普及しました。