生成AIの本格導入やハイブリッドワークの定着、相次ぐ物価高など、現代の職場を巡る環境は目まぐるしい。こうした先端技術や社会現象も、即座に句のモチーフとして取り込まれている。「AIに 相談したと 課長言い」「Web会議 下半身だけ パジャマ顔」といった、職場の最新あるあるネタは腹を抱えて笑えると同時に、誰もが抱く戸惑いを軽やかに吹き飛ばしてくれる。
生活コストの上昇と小遣い銭の攻防を描いた作品も秀逸だ。「値上げラッシュ 減るの我が家の 小遣いのみ」「セルフレジ 妻の目よりも 厳しいチェック」など、暮らしの切実さをクスッと笑える自虐に変える語り口。時事ネタを鋭い視点で切り取る社会風刺のセンスこそが、時代を超えて人々を惹きつける理由と言えそうだ。