落花生は熱帯・亜熱帯原産の作物であり、寒さに非常に弱い性質を持ちます。発芽と初期生育を安定させるためには、気温と地温の推移を見極めた適期作業が欠かせません。
落花生の種まき時期は、温暖地・暖地で5月上旬〜6月上旬、中間地で5月中旬〜6月中旬、寒冷地では5月下旬〜6月下旬がベストタイミングです。発芽適温は地温20℃〜25℃であり、地温が15℃未満の状態で播種すると、種子が吸水したまま発芽できずに土中で腐敗します。また、播種直後の種子はカラスやハトの格好の標的となるため、育苗ポット(7.5〜9cm)で本葉2〜3枚まで育ててから定植するか、直まきの場合は不織布をべたがけして物理的に遮断することが不可欠です。
収穫量を飛躍的に高める技術が、落花生の摘芯と仕立て方です。本葉が5〜6枚展開した段階で、主枝(親づる)の先端をハサミで摘心します。親づるにはほとんど花がつかず、側枝(子づる・孫づる)に集中して着花するため、早めに親づるを止めることで側枝の発生を力強く促し、結果として花数と有効サヤ数を1.5倍から2倍に増やすことが可能です。伸びてきた側枝は四方へ均等に広がるよう整枝します。
栽培工程の中で最も重要な作業が、落花生の土寄せのタイミングと落花生栽培の肥料と追肥の管理です。開花が始まってから1〜2週間が経過し、株元から紫褐色の針状の子房柄が降りてきたら「第1回土寄せ」を行います。株元周辺の土を軽く耕して柔らかくし、株元に向かって土を3〜5cmほど寄せ上げます。この際、1株あたり軽く一握り(約10〜15g)の有機石灰と、リン酸・カリを中心とした追肥を土に混ぜ込んでおきます。さらにその2〜3週間後、外側の側枝からも子房柄が伸びてきた段階で「第2回土寄せ」を行い、広範囲に柔らかい土の層を形成して潜り込みをサポートします。