いま国際社会の主戦場となっているのが、新興・途上国群「グローバル・サウス」の取り込み合戦だ。政府が積極的に推進するグローバル・サウス支援プロジェクトは、将来の巨大市場に対する先手必勝の投資としての側面を持つ。
サプライチェーンの分散、重要鉱物資源の確保、国連での支持獲得など、得られる見返りは極めて大きい。中国が巨額の資金力で影響力を拡大するなか、日本が支援の手を引けば、それらの国々は一瞬で中露陣営へと傾斜する。途上国への投資は、巡り巡って日本のエネルギー安全保障と経済的生存を担保するための必要経費とも言えるのだ。