通販サイトやバラエティショップで手軽に購入できる「ノーズクリップ」や、鼻腔内に挿入して鼻先を押し上げる「鼻プチ」などの補正器具についても、専門家の間では強い警鐘が鳴らされています。
洗濯ばさみのような形状のノーズクリップで鼻先を長時間挟む行為は、局所の血流を著しく阻害します。血行不良が続くと皮膚の壊死や慢性的な赤み、毛細血管拡張症を引き起こす恐れがあります。また、軟骨組織に過剰な圧力を加え続けることで、軟骨が変形するのではなく、軟骨膜炎などの炎症を誘発するリスクが高まります。
さらに深刻なトラブルが報告されているのが「鼻プチ」です。プラスチック製のバーを鼻の穴に差し込み、物理的に鼻尖を持ち上げる仕組みですが、以下のような重大な危険性が潜んでいます。
- 粘膜の裂傷と潰瘍形成:尖端がデリケートな鼻腔粘膜を傷つけ、出血や慢性的な感染症を引き起こす
- 異物の誤飲・気道迷入:くしゃみや呼吸の拍子に器具が鼻腔の奥へ吸い込まれ、気管に詰まる窒息事故の危険
- 軟骨の非対称な変形:誤った負荷が継続的にかかることで、本来の軟骨の対称性が崩れる
また、小顔矯正や整体で「鼻骨を動かして高くする」と謳うサロンも存在しますが、頭蓋骨の縫合線や鼻骨は強固に固定されており、徒手整復で位置を動かすことは不可能です。消費者庁や医療機関からも、誇大広告に対する注意喚起が継続的になされています。