「いくら美味しいと言っても、レーンで回っている以上、高級店には遠く及ばないのではないか?」という疑問を抱く方は少なくありません。しかし、現代の廻鮮寿司における流通構造を知れば、その先入観は大きく覆されます。
かつては「売れ残りのネタが乾いたままレーンを旋回している」という光景も見られましたが、現在多くの廻鮮寿司チェーンでは実質的なフルオーダー制または特急レーン配送へと移行しています。鮮度管理用ICチップを内蔵した皿を用い、レーン上を一定時間流れた寿司は自動廃棄されるシステムが普及したほか、現在では注文後に職人が握って直接手渡し、もしくは専用の高速搬送レールで届けるスタイルが主流です。
また、市場関係者の証言によると、大都市圏のトップクラスの廻鮮寿司グループは、東京・豊洲市場や各地の主要漁港において「高級寿司店と全く同じ仲卸・同じセリ場で仕入れを行っている」という事実があります。一度に買い付けるロットが大きいため、最高峰の魚体を高級店よりも有利な価格で仕入れることが可能になっているのです。「回る寿司=低ランクの魚」という等式は、現代のグルメ廻鮮寿司においては完全に崩壊しています。