海外旅行や出張の現場において、日本の旅行者が犯しがちな初歩的なミスはどこにあるのか。海外現地の高級ホテルコンシェルジュや日本人観光客の対応を行う現地案内デスクの証言、さらにSNSやコミュニティ掲示板(Reddit・知恵袋等)に寄せられた生々しい実録から、現場のリアルな歪みが浮き彫りになっています。
北米の大手ホテルチェーンでフロントマネージャーを務める人物は、取材に対して次のように現場の内情を語っています。
「日本人のお客様から『I have a reservation』と言われて端末を叩くのですが、お名前が見つからないケースが毎日のように発生します。詳しく確認すると、お客様は旅行比較サイトの検索画面で仮押さえカートに入れただけの状態を『Reserveした』と思い込んでいたり、あるいは前日の航空機トラブルに伴う予約のリスケジュール(変更)がホテル側に伝わっていなかったりします。『予約完了番号(Confirmation Number)』を口頭でスムーズに提示できないことが、手続き遅延の最大要因です」
また、ロンドンのプライベートクリニックに勤務する現地日本人看護師の手記でも、予約用語の混同による切実なトラブルが報告されています。急な発熱でパニックになった日本人旅行者が電話口で「I want to reserve an emergency examination」とまくし立てた結果、受付係が「reserveとは何の機材のレンタル希望なのか」と文脈を掴めず、診療枠の確保に無駄な時間を要してしまった実例が報告されています。体調不良時こそ「I need an urgent appointment with a doctor」と正確に告げる知識が生死を分ける盾となります。