あさの姉・はつ役を演じた宮崎あおいの存在感も見逃せない。妹とは対照的に、伝統的な家父長制の波に翻弄されながらも、凛とした強さで家族を守り抜く女性像を繊細に構築した。対比される二人の姉妹が歩むそれぞれの人生は、物語に深い奥行きを与えていた。
そして作品最大の社会現象となったのが、実業家・五代友厚役を演じたディーン・フジオカである。スマートな立ち振る舞いと英語を交えた国際的な知性、それでいてあさに寄せる切ない恋心を静かに秘めた演技が爆発的な人気を獲得。「五代様」が劇中で病に倒れた際には、日本中で「五代ロス」と称される悲嘆の声が広がった。彼にとって本作品は、日本のお茶の間にその名をとどろかせる決定的な転機となったのである。