やむを得ず金銭を融通する場合であっても、口約束だけで済ませる行為は極めて危険だ。民法上、消費貸借契約は当事者の合意のみで成立するが、口頭でのやり取りは後々の裁判で「返済義務のない贈与だった」と主張されるリスクがつきまとう。
トラブルを回避するためには、返済期限や利息、遅延損害金を明記した借用書(金銭消費貸借契約書)の作成が不可欠だ。証拠を残すことで、相手に返済に対する法的責任と緊張感を持たせることができる。
さらに、無利息かつ無期限で大金を貸し付けた場合、税務署から「実質的な贈与」とみなされ、受け取った側に贈与税が課されるリスクが存在する。また、消費者金融業界からの借り入れを親族に立て替えてもらうケースも多いが、安易な立て替えは本人の返済能力の欠如を隠蔽するだけに終わる。法律上の権利関係と税務上のペナルティを正しく理解しておくことが、自己防衛の第一歩となる。