ネット上の簡易解説記事では「Wordの表を全選択して形式を選択して貼り付け(テキスト)を選べば解決する」と紹介されるケースが散見されます。しかし、これは半分正解で半分は誤解です。
テキスト形式で貼り付けると、セル内の改行がExcelの「新しい行」として認識されてしまい、1つのデータが複数行に分断されて集計が完全に狂うという致命的な欠点があります。また、「無料のPDF変換ソフトを介せば何でも完璧」という言説も、Word側で複雑な段組みや入れ子構造の表が使われている場合には、セル結合が予期せぬ形で統合されてしまうリスクを孕んでいます。
「ツールに通せば自動で完璧になる」という過信を捨て、Wordの作成段階から極力「ネストされた表(表の中の表)」を避け、プレーンなグリッドを意識した文書設計をしておくことが、最大のトラブル予防策となります。
【プロの結論】おすすめできる人・慎重になるべき人の判断基準
業務効率化と情報セキュリティの観点から導き出される、利用手法の判断基準は以下の通りです。
■ 今回紹介した「PDF/Power Query・HTML変換」をおすすめできる人
- 社内の機密文書や顧客データを取り扱っており、外部サイトを使えない環境にいる方
- 月数回〜週数回程度、Wordの表をExcelで集計・分析したいビジネスパーソン
- 手作業のセル調整に毎回10分以上取られ、ストレスを感じている現場担当者
■ 外部の無料Web変換ツール等の利用に慎重になるべき人
- 社外秘の企画書、財務データ、個人情報が含まれる文書を扱う方
- テキストボックスや図形が複雑に重なり合ったクリエイティブ重視のチラシ系Word文書を扱う方(手動再構築またはデザインソフト利用が推奨)
- 社内のITセキュリティポリシーで外部ファイル送信が厳格に禁止されている組織に所属する方