確定申告の準備を進めていると、健康保険組合や協会けんぽから自宅へ送られてくる「医療費のお知らせ」(医療費通知)を目にします。「この通知があれば領収書の入力は一切不要になるのか」「明細書とは何が違うのか」という疑問は非常に多く寄せられます。
両者の本質的な違いと、活用する上でのメリット・リスクを比較表に整理しました。
医療費通知を活用する最大のメリットは、そこに記載された診療分については「領収書の5年間保存義務が免除される」という点です。明細書上でも「医療費通知に関する事項」に通知記載の合計額を1行書くだけで済むため、入力工数は大幅に削減されます。
しかし、最大の落とし穴は「タイムラグ」と「保険適用外の除外」にあります。健保組合からの通知はデータの集計・審査を経るため、当年11月・12月などの直近受診分が記載されていません。さらに、歯科の自費診療(インプラントやセラミック冠)、通院交通費、ドラッグストアで購入した治療用医薬品は一切反映されません。通知を鵜呑みにしてそのまま申告すると、本来受けられるはずの数万円単位の還付を取りこぼすことになります。