下処理を終えたカラスノエンドウは、和洋を問わず幅広い料理へ展開可能です。家庭で手軽に再現でき、野草愛好家からも極めて支持が高い4大人気レシピを紹介します。
1. 香ばしさと甘みが凝縮「若芽とサヤのかき揚げ天ぷら」
野草料理の最高峰といえば天ぷらです。高温の油で揚げることで、青臭さは完全に揮発し、凝縮されたマメ科特有の上品な甘みとほくほく感が口いっぱいに広がります。
- 下準備:若芽と未熟なサヤをよく洗い、水気を徹底的に拭き取ります(油跳ね防止)。茹でる必要はありません。
- 衣の工夫:小麦粉(薄力粉)に冷水を合わせ、やや薄めの衣を作ります。少量の冷やした炭酸水やマヨネーズを混ぜると、専門店の天ぷらのようなサクサク感に仕上がります。
- 揚げ方:170〜180℃の中高温に熱した油に、スプーン1杯分のタネをふんわり落とし、片面40秒、裏返して30秒ほどカラッと揚げます。天然塩やレモンを添えて食せば、高級料亭の春の先付けを彷彿とさせる味わいです。
2. 絹さや顔負けの歯ざわり「胡麻和え&出汁浸し」
短時間で下茹でした若芽とサヤは、和の調味料と驚くほど調和します。
すり鉢で丁寧にすった白胡麻、醤油、みりん、少量の砂糖を合わせたタレに、水気を切ったカラスノエンドウを和えるだけで、立派な副菜の完成です。口に含むとシャキシャキとした軽快な咀嚼音が響き、後味に爽やかな春の野の香りが鼻腔を抜けます。白だしに半日漬け込む「出汁浸し」も、常備菜として秀逸です。
3. 春の食卓を飾る「カラスノエンドウのミニ豆ごはん」
サヤの中の豆がやや丸みを帯びてきた4月下旬、サヤから小さな未熟豆を根気よく取り出して作る贅沢な炊き込みご飯です。
研いだ米2合に対し、酒大さじ1、塩小さじ1、昆布出汁を注ぎ、取り出した未熟豆を散らして通常通り炊飯します。炊き上がると、グリンピースご飯のような豊かな香りと、プチプチと弾ける小さな粒の食感が楽しめます。市販の豆では決して出せない、繊細でみずみずしい甘みが魅力です。
4. 香ばしく身体を温める「自家製カラスノエンドウ茶(焙煎茶)」
成長しすぎて硬くなった茎葉や全草は、自家製茶として有効利用するのが賢明です。
- 乾燥工程:収穫した全草を丹念に水洗いし、適当な長さにカットしてザルに広げ、風通しの良い日陰で2〜3日天日干しします。カラカラに乾くまで水分を飛ばすのがカビ防止の要点です。
- 焙煎工程:乾燥した茶葉をフライパンに入れ、油を引かずに弱火でじっくりと乾煎りします。パチパチと音が立ち、ほうじ茶のような香ばしい香りが漂ってきたら火を止めます。
- 抽出:急須に大さじ2杯の茶葉を入れ、熱湯を注いで3分蒸らします。ノンカフェインで癖がなく、ハトムギ茶や黒豆茶に通じるまろやかな風味を楽しめます。