現在、首都圏を中心に導入が最も進んでいる代表的なシステムが、リンクス株式会社などが開発し東京メトロの多数の駅で本運用されている音声ナビゲーションアプリ「shikAI(シカイ)」です。
実際の現場におけるshikAIの使い方と読み取り方は、視覚障害者の身体的負担を最小限に抑えるよう設計されています。
利用手順は以下の3ステップで完結します。
- 目的地の音声入力:アプリを起動し、音声入力で「〇番線ホーム」「〇番出口」「多機能トイレ」など目的地を告げると、最適ルートが瞬時に設定されます。
- スマートフォンの構え方:スマホを胸の高さから斜め下45度程度に向けて軽く構え、白杖で点字ブロックをトレースしながら歩行を開始します。
- 連続読み取りと音声誘導:ユーザーがいちいち立ち止まってカメラを合わせる必要はありません。歩行速度(秒速1m前後)に合わせてカメラが画角内のQRコードを自動検出・トラッキングし、方向のズレや階段の段数、ドアの位置を正確な音声フィードバックで伝えます。
東京メトロでは、有楽町線や副都心線をはじめとする主要駅構内での実証実験を経て、数十駅規模で本導入が完了。これまで「移動の難所」とされてきた入り組んだ地下鉄乗り換えにおいて、自力で安全に移動できる成功体験を多くの当事者にもたらしています。