では、肝心のクラシックバレエ界はこの現象をどう見ているのか。評価は真っ二つに割れる。厳格な伝統と美学を重視する古典派のプロダンサーや指導者からは、「バレエの格式を下げている」「技術研鑽よりも目立つことを優先している」という厳しい視線が向けられることがある。
一方で、衰退が懸念される舞台芸術に新たな観客層を呼び込んだ功績を認める声もゼロではない。これまで劇場に足を運ばなかった層が、YouTubeをきっかけに生の舞台へ興味を持つきっかけを作ったことは確かだ。伝統の保持か、新規開拓か。ヤマカイ氏の存在は、バレエ界が長年抱えてきたジレンマを浮き彫りにした。