ぶりぶりざえもんの魅力は、尊大な態度と情けない行動の落差が生み出す唯一無二の台詞回しにあります。ここでは、ファンの間で伝説として語り継がれる屈指のフレーズを文脈とともに振り返ります。
「救いのヒーロー、ぶりぶりざえもん参上!……お助け料、1回10億円。ローンも可」
ピンチの現場に颯爽と現れ、第一声で吹っかける法外な救済費用。しかも律儀に分割払いを提案する現実的な生々しさが笑いを誘います。ヒーローでありながら無償の愛を真っ向から否定する姿勢は、登場初期から一貫した彼のアイデンティティです。
「私は常に強い者の味方だ」
ぶりぶりざえもんの代名詞とも言える不朽の名言。敵の圧倒的な武力を目にした瞬間、1秒の躊躇もなく味方を裏切って敵側に平伏する姿は、潔さすら感じさせます。恥も外聞も捨てて保身に走るその台詞は、綺麗事ばかりではない人間の本音を暴き出す痛快さを持っています。
「たいまつを持って走ったら、喉が渇くだろ」
映画『クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険』において、強敵マカオとジョマとのババ抜き対決に敗れた後、逃走用にたいまつを用意するふりをしてジュースを飲んでいた場面での一言。緊迫した局面で平然と自分の欲望を優先するマイペースぶりは、観客の脱力感を誘う名ギャグシーンとして語り継がれています。
「しんのすけ、お前の言う通りだ。私はお前が作ったお前の心……私はお前を助けたい!」
映画『クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦』のクライマックスで放たれた、涙なしには見られない最高峰の名言。電子生命体として世界を滅亡させかねない力を持ちながらも、生みの親であるしんのすけの言葉によって自らの存在意義を取り戻し、世界としんのすけを救うために自己消滅を選ぶ覚悟を語った台詞です。普段のクズっぷりがあるからこそ、この瞬間の高潔さが観客の涙腺を激しく揺さぶります。