ネット上の情報や一般的な思い込みの中で、特に多い2大誤解が「追熟」と「水洗い」の扱いです。
第1の誤解は「常温に置いておけば甘くなる」という追熟への期待です。バナナやメロン、キウイと異なり、ブドウ類には追熟(収穫後に糖度が増す現象)が一切ありません。木から切り離された瞬間が糖度のピークであり、その後は時間の経過とともに酸味が抜けて鮮度が落ちていくだけです。「置いておけばもっと甘くなる」と常温放置するのは品質劣化を招くだけの悪手といえます。
第2の盲点は「洗うタイミング」です。保存前に丁寧に水洗いしてしまう方がいますが、これはカビの発生リスクを跳ね上げる危険な行為です。果皮の表面に見える白い粉は、農薬ではなく果実自らが乾燥や病原菌から身を守るために分泌する天然成分「ブルーム(果粉)」です。水洗いするとブルームが落ち、水分が残って傷みやすい原因を作ってしまいます。「洗うのは食べる直前」が鉄則です。