相撲界において「大関昇進」と「横綱昇進」の壁は、似て非なる険しさを持っている。大関への道は「三役(関脇・小結)の地位で直近3場所合計33勝」がひとつの明確な目安とされるが、勝利の数だけで昇進が手に入るわけではない。相手の上位陣との対戦内容や、勝ち星の「質」が厳しく審議されるからだ。
一方、横綱昇進となればハードルはさらに跳ね上がる。大関の地位で「2場所連続優勝」または「それに準ずる優れた成績」が絶対条件だ。しかし、この「準ずる成績」の解釈をめぐっては、時代ごとに熱い議論が交わされてきた。勝率だけでなく、圧倒的な強さで場所を牽引したかどうかが厳格に問われる。大相撲の番付編成会議では、数値化できない勝負勘や土俵際での粘りまでが精査対象となるのだ。