一方で、90年代後半の過密スケジュールと過酷なハイトーン歌唱は、TERUの声帯に甚大な負担をかけていました。多くのファンが耳にしたTERU 声質 変化の背景には、生々しい肉体的な葛藤が存在します。
当時の楽曲は、hi-A(ラ)やhi-B(シ)などの高音域が連続する極めて難易度の高いメロディラインばかりでした。当時は声帯の筋力と勢いだけで押し切るような地声主体のシャウトを行っていたため、2000年代初頭には喉の不調やポリープの疑い、ピッチの不安定さに直面する時期がありました。
しかし、TERUはそこで活動を止めるのではなく、GLAY TERU 歌唱力を根本から再構築する道を選びました。専門的なボイストレーナーの指導のもと、息の使い方、共鳴腔(口腔・鼻腔・咽頭腔)の響かせ方、体幹を使ったミックスボイスの習得など、徹底的な肉体改造と発声改善を敢行。90年代の鋭利なハイトーンから、太く芯のある、包容力に満ちた歌声へと変貌を遂げていったのです。