数あるクラシック音楽のなかから、なぜエステンの楽曲が選ばれたのでしょうか。給湯器リモコン音楽の真相に迫ると、開発陣の並々ならぬこだわりが見えてきます。ノーリツ公式発表詳細によると、このメロディが正式に給湯器リモコンへ採用されたのは1997年(平成9年)のことでした。
当時、給湯器のリモコンは従来の単調な「ピピッ」というブザー音から、電子メロディへと劇的な進化を遂げようとしていました。開発チームが定めたお風呂曲採用理由の基準は、極めて明確でした。
- 家族のだんらんを邪魔しない心地よい響きであること
- 何度も繰り返し耳にしても聞き疲れしないこと
- 幅広い世代に親しまれており、入浴の合図として安心感をもたらすこと
激しいファンファーレや過度にドラマチックな楽曲では、せっかくのリラックスタイムに緊張感を与えてしまいます。その点、『人形の夢と目覚め』が持つ素朴で軽やかなテンポ感は、入浴というプライベートな癒やしの時間に完璧に合致しました。著作権保護期間を満了したパブリックドメイン楽曲であったという実務面も含め、まさに理想的な1曲として選定されたのです。