米国ルイジアナ州に住むわずか2歳の少年、ジェームズ・ライニンガーが毎夜のように激しい悪夢にうなされ始めたのは、2000年代初頭のことだった。「飛行機が燃えている! 出られない!」と叫びながら手足を激しくバタつかせる息子を、両親は当初ただの夜驚症だと考えていた。しかし、事態は奇妙な方向へと転がり始める。
少年はおもちゃのプロペラ機を手にとり、「コルセア」という専門用語を口にした。母が機体の下にある部品を指して「爆弾?」と尋ねると、2歳の幼児は即座に「ドロップタンク(増設燃料タンク)だよ」と訂正したという。さらに、自らが硫黄島近くの洋上で日本軍に撃墜された空母「ナトマ・ベイ」のパイロットであり、当時の同僚の名は「ジャック・ラーセン」だったと語った。
父親は息子の妄想を証明し、迷信を打ち砕くために軍の公文書を取り寄せた。だが、古びた記録簿を開いた父を待っていたのは戦慄だった。空母ナトマ・ベイは実在し、ジャック・ラーセンというパイロットも実在した。そして硫黄島近海で唯一撃墜死した米兵の名は――ジェームズ・M・ヒューストン・ジュニア。少年と同じ「ジェームズ」だった。この事件は、最も詳細に裏付けが取れた生まれ変わり事例として、今なお世界を揺るがし続けている。