全国屈指の超激戦区として名高い全国高等学校野球選手権西東京大会。今年も名門校が順当に勝ち上がる一方で、シード校を脅かす伏兵が次々と名乗りを上げ、序盤から波乱含みの様相を呈した。とりわけ優勝候補の筆頭に挙げられていた日本大学第三高等学校、早稲田実業学校高等部、そして東海大学菅生高等学校の「3強」が織りなす力関係は、ファンの予想をはるかに超えるスリリングな展開を呼んだ。
準決勝以降はまさに紙一重の攻防だった。息詰まる投手戦を制して決勝へと駒を進めたチームが見せたのは、徹底された守備位置の指示と、相手バッテリーの配球の癖を突いた緻密なスコアリングだ。一歩も引かない打撃戦をねじ伏せた東海大学菅生高等学校の力強いスイング、そして土壇場で驚異的な粘りを見せる早稲田実業学校高等部の勝負強さ。すべての試合が決勝戦と呼ぶにふさわしい濃密な熱量を帯びていた。