このスタイルの影響力を語る上で、映像作品やメディアが与えたインパクトは無視できない。記憶に新しいところでは、ドラマ『グランメゾン東京』で木村拓哉が見せた佇まいだ。調理場で妥協なく料理に向き合う姿において、シェフコートやニットの袖を無造作にたくし上げる所作は、キャラクターの孤高な美学と力強さを強烈に印象付けた。同作はNetflixなどのプラットフォームを通じて世界中で視聴され、彼の洗練された袖の扱い方は再び脚光を浴びている。
一方で、若い世代の流行を牽引する菅田将暉の着こなしも見逃せない。オーバーサイズのヴィンテージニットの袖口を肘下までざっくりと巻き上げる独特のバランス感覚は、InstagramやファッションアプリのWEARで瞬く間に拡散された。彼らの着こなしは、袖をまくるという日常的な行動を、洗練されたファッション表現へと昇華させている。