母体としてのチェッカーズが凍結された後も、彼らの音楽的DNAは決して途絶えていません。現場のライブシーンでは、枝分かれしたユニットが精力的な活動を継続しています。
その代表格が、藤井フミヤと藤井尚之による実兄弟ユニット「F-BLOOD」です。1997年に本格始動したこのユニットは、チェッカーズ時代から培われた兄弟ならではの絶妙なハーモニーとロックンロールを武器に、2020年代後半の現在に至るまで定期的なアルバムリリースと全国ツアーを開催。フミヤが紡ぐ歌詞と尚之のブルージーなサックス&メロディは、大人の円熟味を増し、今なお数千人規模のホールを満員にし続けています。
もう一つの重要な潮流が、楽器陣によるバンド「アブラーズ」です。チェッカーズ時代から楽器隊(武内享、大土井裕二、藤井尚之、徳永善也)のみで結成されていたこのプロジェクトは、クロベエ亡き後も継続されています。彼らのライブステージの中央には、今も徳永善也さんの愛用したドラムセットが据え置かれ、スポットライトが当てられます。
SNSやファンコミュニティの声を検証すると、リアルなファンの受容心理が見えてきます。
「アブラーズのライブに行くと、ドラムセットがあるだけでクロベエがそこにいると感じて涙が出る」(50代・女性ファン)
「フミヤと尚之のF-BLOODを聴くことで、チェッカーズの熱いソウルを受け取り続けている」(40代・男性ファン)
ファンは7人の再集結という幻想を追いかけることを止め、今ある形の中で鳴り響く「本物のサウンド」を誠実に受け止めています。