国内におけるケール需要を牽引してきたのは、間違いなく青汁・機能性表示食品産業だ。冷凍技術の向上やコールドプレスジュースの自動販売機、さらには手軽な粉末サプリメントの普及により、私たちはかつてないほど濃縮されたケールを日常的に体内に流し込めるようになった。
国立健康・栄養研究所の報告を紐解くと、サプリメントや高濃度抽出液による「濃縮された野菜成分」の過剰摂取による消化器障害や肝機能数値の異常が散見される。農林水産省が国産野菜の高付加価値化を推進する一方で、食品と医薬品の境界線が曖昧になっている現状は否めない。「自然由来だから何杯飲んでも体に良い」という無邪気な思い込みは、現代のライフスタイルにおいて最も警戒すべき認知の歪みと言える。