フィリピンイーグルは、かつて英名で「Monkey-eating Eagle」、和名でも「サルクイワシ」と呼ばれていました。1896年にイギリスの探検家ジョン・ホワイトヘッドによって発見された際、胃の中からサルの未消化物が見つかったことから名付けられた経緯があります。
しかし、近年の綿密なフィールド調査により、実際の食性はサル専食ではないことが判明しています。生息地域によって主食は柔軟に変化しており、特にミンダナオ島ではフィリピンヒヨケザルや大型のオオコウモリ、パームシベット(ジャコウネコ科)、さらにはオオトカゲやヘビ、幼体のシカや野生ブタまで捕食対象としています。
捕食行動は極めて計画的です。林冠の上層に身を潜め、獲物が油断した隙に急降下して獲物を急襲する「待ち伏せ型」と、つがいで協力して片方がサルの注意を引きつけ、もう一方が背後から奇襲をかける「挟撃型」の戦術を使い分けます。森林生態系の頂点捕食者(アンブレラ種)として、森のバランスを保つ決定的な役割を担っています。