火垂るの墓のおばさんは後悔した?原作のその後と悪くない説の真相

火垂るの墓のおばさんは後悔した?原作のその後と悪くない説の真相

火垂るの墓のおばさんは後悔した?原作のその後と悪くない説の真相について知っておくべき ポイントを分かりやすい構成で解説いたします。

Q1:おばさんは清太の母の着物を勝手に売って自分のものにしたのですか?
A1:勝手に横領したわけではありません。おばさんは清太に「この着物を米に変えよう」と持ちかけ、実際に手に入れた白米(一俵)は清太や節子にも分け与えています。ただし、労働に従事する自分の娘や下宿人を優遇して配分したため、清太の目には不公平で非情な行為と映りました。

Q2:原作者の野坂昭如自身は親戚のおばさんを恨んでいたのですか?
A2:野坂氏はおばさん個人を憎むというよりも、自分自身の行動に対して終生消えない後悔を抱いていました。実話において野坂氏は、幼い妹(福井で栄養失調により死亡)に分け与えるべき食べ物を自分が奪って食べてしまった過去があり、その激しい贖罪の念から生まれたのが『火垂るの墓』という小説です。

Q3:なぜ清太はお金をたくさん持っていたのに助からなかったのですか?
A3:戦争末期はハイパーインフレと物資の絶対的欠乏により、「お金を出しても売ってくれる食べ物がない」状態に陥っていたためです。農家も自給自足で手一杯であり、正規の流通ルートや配給網(隣組)から外れた孤立状態の清太は、いくら預金を持っていても持続的に食料を調達することができませんでした。

田中 結衣
著者

田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。