指導者としての試練は、思いがけない形で訪れた。自ら率いていた宮城野部屋で起きた不祥事を受け、師匠としての手腕が厳しく問われる事態となったのだ。かつて土俵を平定した男が、組織の管理と指導という壁にぶち当たった瞬間だった。
部屋の転属に伴い、伊勢ヶ濱一門のもとで自らを見つめ直す日々が始まった。しかし、この挫折こそが宮城野親方としての指導哲学を深める転機となる。厳しさだけでなく、弟子の心に寄り添うマネジメント手法を取り入れ、組織の再建に向けた着実な歩みを進めている。試練を経て磨かれた指導力は、次の時代を担う関取たちの育成に着実に実を結びつつある。