かつて「横高(ヨココー)」といえば、厳しい規律と圧倒的な練習量で相手をねじ伏せるのが代名詞だった。しかし、2020年にOBである村田浩明氏が指揮官に就任して以降、グラウンド上の空気は一変した。
「監督が怒鳴り、選手が指示を待つ野球は終わりにしたい」
村田監督が最初に着手したのは、選手との徹底的な「対話」だった。練習メニューの意図を論理的に説明し、グラウンド上での判断を選手自身に委ねる。一方通行の命令ではなく、双方向のコミュニケーションを繰り返すことで、選手たちの思考力と土壇場での修正能力は見違えるほど向上した。伝統の勝負強さに「自主性」という武器が加わった瞬間である。