内科学の視点から身体の仕組みを紐解くと、プリン体は決して単なる「毒素」ではない。本来はあらゆる生物の細胞核に存在する核酸(DNAやRNA)の主成分であり、生命活動のエネルギー通貨であるATPの骨格を成す、生存に不可欠な化合物だ。
古くなった細胞が分解される際、あるいはエネルギーが消費された際、プリン体は肝臓で最終代謝産物である尿酸へと変換される。人間を含む一部の霊長類は進化の過程で尿酸をさらに無害な物質へ分解する酵素「ウリカーゼ」を失ったため、不要になった尿酸は主に腎臓から尿中へ、一部は便中へと排泄しなければならない。
血中尿酸値が7.0mg/dLを超えた状態が高尿酸血症と定義される。この臨界点を超えると、血液中に溶けきれなくなった尿酸が鋭利な針状結晶(尿酸ナトリウム)となって関節腔内に沈着する。白血球がこの結晶を異物とみなして攻撃することで激しい炎症反応が起こり、激痛を伴う痛風発作が発症する。
体内にある尿酸プールのうち、食事由来のプリン体から作られる割合は約20%に過ぎず、残る80%は体内での細胞代謝やエネルギー消費によって内因性に生成される。だが、この2割の食事因子が排泄と産生のバランスを崩す決定的な引き金となる。